初等関数の正則性

指数関数

三角関数

cosz=eiz+eiz2 \cos z = \dfrac{e^{iz}+e^{-iz}}{2} sinz=eizeiz2i \sin z = \dfrac{e^{iz}-e^{-iz}}{2i}

と定義した。

指数関数が正則であること、また正則関数の和が正則関数であることから、三角関数も正則関数であることがわかる。

また、(cosz)=sinz,(sinz)=cosz(\cos z)'=-\sin z, (\sin z)'=\cos zであることも指数関数の導関数から計算できる。

ちなみに、後ほど証明する正則関数の一致の定理によれば、 二つの関数f(z),g(z)f(z), g(z)zRz\in\mathbb{R}で一致するならばf=gf=gであることが証明できる。 したがって、拡張が正則になればそれが唯一の正則な拡張であることが保証される。

対数関数

例えばz=1z=1θ=0\theta=0と選んだとき、 単位円周を反時計回りに一周動いてlogz\log zの値の変化をみてみる。 このときr=1r=1で一定で、θ\thetaが連続的に増加させると、11周回ってz=1z=1に戻ったときにθ=2π\theta=2\piになる。 つまり、C\mathbb{C}上で一価正則関数としてlogz\log zを定義できないということになる。 これはz=0z=0の周りを回ることによって不定性が生じるからである。

対数関数logx\log xの微分が1x\dfrac{1}{x}であったことから、1x1tdt=log(x)\int^x_1\frac{1}{t}dt=\log(x)である。 同様の計算は複素数の範囲で行うことができるが、上の結果から積分の結果が一意に定まらないように思える。 実はあとで複素線積分やコーシーの積分定理などについて学んでみると

logz=1z1tdt \log z=\int^z_1\frac{1}{t}dt

という積分の値が経路によって変化するという現象に対応していることがわかる。

冪乗関数